今回ご紹介するのはラジコンのプロポです。
プロポはサーボやESC(アンプ)を動かしてマシンをコントロールするための送信機です。
ようするにRCカーのコントローラーですね!
ペアリング(バインド)という初期設定を行うだけで自動的に空きチャンネルを選んでくれますので、同時に数十台の走行が可能と言われています。
そんなに違いがあるの?
プロポは大きく分けて入門用、中級者用、ハイエンドモデル(最上級クラス)の3種類があります。
RCカー初心者はどれを選べばいいのか迷ってしまいますよね。
そこで今回は、ラジコン初心者向けに「プロポの機能や設定する時の注意点」と「プロポの選び方」をご紹介いたします。
●すぐに見たい項目があれば下の目次から選んでください。
目次
ラジコンカーのRCシステムとは?
電動RCカーはプロポだけでは動かすことができません。
これだけ買ったのに
プロポ(送信機)の他に以下の周辺機器が必要です。
・プロポからの電波を受け取り、プロポで操作した内容をサーボやスピードコントローラーに伝える「受信機(レシーバー)」
・受信機からの信号に従ってハンドルの役割をする「サーボ」
・受信機からの信号に従って走行用モーターに流れる電流を調整する「ESC(アンプ)」
参考:ラジコンのアンプはどれを選べばいいの?「RCカー用ESCの種類と特徴」
「プロポ」「受信機」「サーボ」「ESC」が一式揃うことでRCカーを思いのままに操縦することができるのです。
プロポと受信機はセットで買った方がいい
2.4GHzの送受信機は異なるメーカーの組み合わせでは動作しません。
プロポと受信機は同じメーカーに統一してください。
中には互換性のある海外製受信機もありますが初心者にはあまりおすすめしません。
マッチモアからもSANWAと互換性がある受信機が登場しました。
画像引用:http://www.muchmoreracing.net/
まだ情報が少ないので様子を見てからの方がよさそうです。
また、同じメーカーのプロポと受信機の組み合わせでも互換性がない場合があります。
初心者はセットで購入した方が確実です!
サーボは他メーカーでも大丈夫
サーボは必ずしもプロポと同じメーカーにする必要はありません。
ただし、高機能プロポはサーボとのマッチングまで考えてありますし、プロポから直接サーボの特性を設定できる機能が付いているものもあります。(プログラミングサーボとそれに対応したプロポの場合)
本来の性能を発揮させたいならメーカーを統一するのが基本です。
海外製でお買い得なサーボもあるので使用する状況によってはそれでも全然ありですよ。
◆ どこのメーカーでも、他社製のサーボを組み合わせるのは推奨していません。
◆ 現在ではほとんどのサーボはそのまま相互に使用することができますが、サンワなどの古い製品ではコネクターの配線の順序を入れ替えなければならない場合がありますので注意が必要です。
👆変換コネクター
プロポの種類
ホイラータイプとスティックタイプの2種類
現在の主流はホイラータイプです。
スティックタイプのプロポは結構💰高いものしかラインナップされていません。
でも、KOプロポではステアリングホイールをスティックタイプに変更できるスペシャルユニットを用意していますよ!
👇STユニットスティックタイプ
👇こんな感じになります。
ゲームコントローラーのようなプロポ「マルチコントローラー」も登場!
画像出典:KO PROPO
KO PROPO(近藤化学株式会社)から、従来のスティックタイプ、ホイラータイプとは違った「ゲームコントローラー型」のプロポが登場しました。
その名もマルチコントローラー『MC-8』
画像出典:KO PROPO
上の画像のように、ステアリングとスロットルを左右どちらにでも設定できます。
画像出典:KO PROPO
しかもこのプロポは、最大8チャンネルのコントロールが可能です。
陰で悪口を書く掲示板みたいなやつ?
それは2ちゃんね…
話がそれましたが、簡単に言えばチャンネルは動かせる部位の数です。
ステアリングとスロットルの他にも、LEDライトを点灯させたり、複数のサーボやモーターをコントロールすることができます。
入門用から最上級モデルまで選べる
プロポは機能と価格帯別に、
・エントリークラス(入門用)
・ミドルクラス(中級者向け)
・ハイエンドクラス(最上級、上級者向け)
といった感じにラインナップされています。
例えばSANWAプロポでは、
エントリークラス | ミドルクラス | ミドルクラス | ハイエンドクラス |
MX-6 |
MT-S |
MT-44 |
M17 |
と分けられています。(価格は税別)
そんなに性能に差があるの??
入門用とハイエンドプロポの違いは何?
操作に対して反応が速く、動きが滑らか
入門用とハイエンドプロポを比べた時に決定的に違うのは、「通信速度」と「解像度」です。
簡単に言うとプロポの操作に対して「反応(レスポンス)が良く」「滑らかに」車が動いてくれる感じです。
※推奨のサーボを使用した場合です。
例えばスロットルのニュートラルを「0」フルスロットルを「100」とした時、その中間領域の微妙な操作もきめ細かく制御できます。
ただし、ステアリングを「ザクっ」と切って「ポンっ」と離すような操作をしているうちは違いを感じられない可能性もあります。
設定できる項目や機能が多い、大型液晶、質感など
他にもハイエンドプロポは調整項目が多かったり、調整する時の操作がしやすくなっていたり、重量バランスも考えられています。
スロットルトリガーやステアリングホイールの位置を自分が操作しやすいようにアジャストすることも可能です。(大きく変更時は別途パーツが必要な場合もあり)
大きくてキレイな液晶画面で、音声ガイダンス機能や各パーツの質感が良くて”いかにも高級な感じ”という雰囲気です。
ミドルクラスでも十分!?
先ほどのサンワMT-44などはミドルクラスでもハイエンドに近い性能を持っています。
機能面で言えばハイエンドとほぼ同等ですし、ラップタイムもあまり変わらない場合が殆どと言われています。
ですが、比べてみるとやはりレスポンスやフィーリングはハイエンドクラスのほうが上です。
プロポは道具ではありますが、ハイエンドクラスは所有するだけで嬉しくなっちゃうものです。
すでにRCカーにはまっていて、この先も続けるならどうせ欲しくなるに決まってます。
確実に良いとわかっている訳ですので、あえて回り道せずにハイエンドクラスを手に入れるのも一つの選択肢でしょう。
初心者におすすめのプロポはどれ?
タミヤのXBシリーズでラジコンをはじめた方も多いかと思います。
XBシリーズやヨコモのランニングセットについてくるプロポは、先ほど紹介したサンワのエントリークラスよりもさらに機能が少ないものです。
ただし、機能が多いとは言ってもエントリークラスだと「反応速度」や「滑らかさ」はあまり違いを感じられないかもしれません。
もしタミヤのXBやヨコモのランニングセットのプロポから買い替えを考えているなら、ミドルクラスを選ばれるのがおすすめです。
予算が許すならハイエンド寄りのミドルクラスを購入すると長~く使えると思います。
ラジコンは上達するまでに時間がかかりますよね?
仮にいきなりハイエンドクラスを買ったとして、その性能を感じ取れるまで上達した頃「NEWモデル発売!」とかになったら嫌じゃないですか~(笑)
あくまでも私の個人的な意見ですが…
段階を踏んでステップアップした方が長く楽しめたり喜びが大きいと思います。
まずはミドルクラスプロポで練習してはいかがでしょうか。
初心者向け:サーボホーンを正しく取り付ける
👆お馴染みのサーボをマシンに取り付ける工程です。
1)プロポの設定を初期値に(リセット)しておく
まずプロポの、
・トリム(TRIM)
・サブトリム(SUB TRIM)
・リバース(REV)
・エンドポイントアジャスト(EPA)
・デュアルレート(D/R)
が初期値になっていることを確認します。
「サブトリム?何それ。ついて無いよ。」という人もいると思います。
XBやランニングセットのプロポにはサブトリムの調節機能がありません。
今はとりあえず先に進みます。
2)サーボホーンを垂直に取り付ける
説明書に書いてあるように、サーボがニュートラルの状態でサーボホーンが真っすぐになるように取り付けます。
しかし!
サーボのギザギザの関係で、ほぼ100%真っすぐにはならないです(笑)
今のところ気にしないでください。
3)リバース(REV) を設定する
もしもステアリングを右に切ったのにサーボの動きが反対(タイヤが左に動く動きをする)ならプロポのリバース(REV)を設定します。
NOR → REV に変更します。
4)サブトリム(SUB TRIM)で調節する
サーボホーンが真っすぐになるように「サブトリム(SUB TRIM)」でニュートラルの位置を調節します。
この時に「トリム(TRIM)」で調節してしまうと、サーボの動く量が左右で変わってしまいます。(左右で動くスピードが変わる)
するとどうなるかと言うと…
「右コーナーはアンダーステアで、左コーナーはオーバーステアになる(あるいはその逆)」などの症状が出ます。
お持ちのプロポにサブトリム(SUB TRIM)の調節機能が無いなら仕方ありません。
サーボホーンとリンケージを90度に合わせるやり方
組み立てキットの説明書には「サーボホーンが垂直(真っすぐ)になるように」と書いてありますが、サーボホーンとステアリングリンケージの角度が90度になるように調節するやり方もあります
そうなんです。
多分上から見るとステアリングワイパーが真っすぐ平行にならずに、「//」や「\\」のようになると思います。
そこで次に、リンケージのアジャスターで長さを調節して、ステアリングワイパーが平行になるように調節してください。
これでOKです。
5)エンドポイントアジャスト(EPA)を調節する
サブトリムでニュートラルの位置を調節するとエンドポイントも変わりますので、左右の最大舵角が同じになるように「エンドポイントアジャスト(EPA)」を調節します。
最大舵角はサーボが唸らないように設定してください。(破損の原因になります)
タイヤの角度を目で見てもわかりにくいので、
①ステアリングを右に最大に切った状態でゆっくり走らせて半円を描く
②その位置からステアリングを左に切った状態でゆっくり走らせて半円を描く
とやってみて、同じ半径になるようにします。
初心者向け:トリム(TRIM)とデュアルレート(D/R)の調節
実際に車を走らせてみて、勝手に左右のどちらかに曲がっていく時には「トリム(TRIM)」を調節します。
コースによっては真っすぐではなくどちらかに少し曲がっていったほうが走らせやすい場合もあります。
お好みで調節してください。
車が曲がりすぎて走らせにくい場合は「デュアルレート(D/R)」を調節します。
初期値は100%です。
90%にすると最大舵角が左右とも90%になります。
先ほど出てきた「エンドポイントアジャスト(EPA)」 は左右それぞれの舵角を調整する機能ですがデュアルレート(D/R)」 は左右共に最大舵角を調整する機能です。
まとめ
・ラジコン用プロポにはホイラータイプとスティックタイプがある
・2.4GHzの送受信機は同じメーカーの組み合わせにする(互換性をチェック)
・エントリークラス、ミドルクラス、ハイエンドクラスがある
・ハイエンドクラスは確実に性能が良くてカッコいい
・ミドルクラスの性能もかなりいい
・XBやランニングセットについてくるプロポはサブトリム(SUB TRIM)機能が無い
・サーボを搭載する時にプロポを正しく調整しないと走りに影響する
ミドルクラス以上のプロポを使うと、すごく素直な操縦感覚に驚きます。
ステアリングをマイルド/クイックにしたり、サーボのスピードを独立して調節できる機能などもありますのでセッティングの幅も広がりますね。
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