RCカーに興味を持って、いざ始めてみようと思うと「どんな種類があるの?」「一体何が必要なの?」とわからないことが多いですよね。
まずはRCカーを買う前に知っておきたい「超」基礎知識を紹介いたします。
※すぐに見たい項目があれば下の目次から選んでください。
目次
RCカーにはどんな種類があるの?
動力
RCカーには電気でモーターを回して動く電動RCカーと、燃料でエンジンを回して動くエンジンRCカーがあります。
⇩電動RCカー
⇩エンジンRCカー
画像引用:TAMIYA
どちらを選んでもいいのですが、はじめての方は電動にした方がいいと思います。
エンジンは迫力がある反面、かなり音が大きいので走らせる場所を選びます。
でも1台目は手軽な電動カーを選ぶのがおすすめです。
というわけで、これ以降は主に電動RCカーについての説明をしていきます。
大きさと形
RCカーにはさまざまな大きさがありますが、電動RCカーの主流は1/10スケール(全長約45センチ)のタイプです。
同じ1/10でもツーリングカー、F1、オフロード、タミヤではMシャシーというコンパクトカーなど様々あります。
画像引用:TAMIYA
他にも1/12レーシングカーや、京商ではミニッツ(MINI-Z)とう超コンパクト(1/27~28)なタイプもあります。
参考:コミカルグラスホッパーでラジコンをはじめよう!遊び方が色々あって超楽しい
⇩コミカルグラスホッパー
画像引用:TAMIYA
⇧ちなみにこれも1/10スケールということになっています。
「実車サイズの1/10だよ」という意味ではなく、カテゴリー名だと思ったほうがわかりやすいと思います。
初めての人はどれを買えばいいの?
組み立てキットの1/10ツーリングカーならタミヤのTT-02がおすすめです。
エントリーユーザーから中級者向けのシャシーでリアルなボディも付いています。
アップデート用のパーツが豊富に準備されていて、自分好みにチューニング可能なのでこれから上達してもずっと楽しめます。
参考:TT-02に最低限必要なオプションパーツは?コレがあればサーキット走行を存分に楽しめるよ
参考:タミヤTT-02「TYPE-S」と「RR」は初心者が買うならどっちがいいの?違いはどこ?
同じく1/10ではドリフト用キットも人気があります。
タイヤを滑らせてカッコよく走るのドリフト走行をするためのマシンです。
参考:ラジドリの始め方~超入門編~「ラジコンでドリフトを楽しんじゃえ!」
ミニッツはとっても小さいのに凄く滑らかに走るのが特徴で、パーツを組み込んでチューニングすることが可能な本格的RCカーです。
レディセットは必要なものがすべて揃っていている完成品です。
単4乾電池を8本用意すればすぐに走らせることができます。
でも自分の寝る場所は確保してくださいね~
RCカーの選び方や初心者におすすめのラジコについてはこちらに詳しくまとめてあります👇
参考:初心者におすすめのラジコンはどれ?「はじめてをRCカー選ぶ時の注意点」
RCカーを走らせるために必要なもの
電動RCカーを走らせるにはシャシー(車体)の他に、
・プロポ(送信機)
・受信機(レシーバーと言ったりします)
・サーボ
・ECS(スピードコントローラーとかアンプと言ったりします)
・モーター
・バッテリー
・充電器(チャージャーと言ったりします)
が必要です。
でも初めての人向けに必要なものが全て揃ったセットもあります。
⇩ファインスペック2.4G 電動RCドライブセット
画像引用:TAMIYA
でもさぁ、こういうセットって結局すぐ性能に不満が出て、新しいやつを買い直すパターンが多いよね。
それはあるかもしれません。
入門者用のセットはラジコンを動かすのに必要最低限のものです。
バッテリーの持ちが悪かったり、充電に時間がかかったり、速いモーターには対応できなかったりします。
はじめから「俺はガンガン走らせたいんだよ~!!」という人はすぐに不満が出るかもしれません。
でも、
みんながみんな、1日中ラジコンを走らせたいと思っているわけではないですし、すぐに飽きちゃう人もいますよね?
はじめから高性能のアイテムを揃えるもの全然ありだとは思いますが、基本的に性能=価格なので高額になってしまいます。
全然RCカーをやったことがない方には、なるべく価格を抑えてスタートして、まずはラジコンを走らせる楽しさを知って頂きたいです。
上手に運転できるようになって、不満が出てきたらステップアップする方が長く続けられるのかなと思います。
さらに組み立て済みの車体まで全てセットになったXBシリーズもあります。
XBならプロポ用の電池を買って、バッテリーを充電すればすぐに走らせることができますよ。
このXBや、先ほど紹介したミニッツのレディセットのように、プロポ・車体・ボディがセットされ、メーカーで組み立てが完了した状態で販売されているラジコンをRTRと呼んだりします。
RTRとはReady to Run(レディトゥーラン)の略です。
プロポとは?
画像引用:フタバ
電動RCカーでは「2チャンネルプロポ」と呼ばれるタイプを使います。
※中級~上位クラスのプロポは3~7チャンネルなどのものもあります。
「スピードのコントロール」と「ステアリング」の2つを操作するので2チャンネル必要ということです。
ちなみにプロポは、プロポーションのことです。
嘘です。
プロポーショナル式の略で比例制御のことですが、このへんの言葉は全然知らなくていいものです。
現在では「2.4GHzタイプ」と呼ばれるシステムのプロポが主流です。
WiFi・無線LANでおなじみの2.4GHzの電波帯域を使ったプロポで、ペアリングという初期設定を行うだけで自動的に空きチャンネルを選んでくれますので、同時に数十台の走行が可能と言われています。
参考:ラジコン用プロポの機能や設定する時の注意点「初心者におすすめなのはどれ?」
受信機とは?
画像引用:フタバ
受信機は、プロポ(送信機)から発信された電波を受けて信号を取り出し、サーボやスピードコントローラーに伝えます。
レシーバーと言ったりもします。
基本的にはプロポ(送信機)と同じメーカー、電波方式のものを使用します。
サーボ
画像引用:サンワ
サーボは受信機から送られてきた信号を機械的な動きにかえる役目をします。
サーボの箱の部分にはモーターが内蔵されており、受信機からの信号によってサーボモーターが回転する向きやスピード、時間が決められ、サーボホーン(上の画像で言えば一番上の何か出っ張ってる部分)を動かします。
これにより電動カーの場合はハンドルの役割をして、左右方向に進めることができます。
サーボには、デジタルやアナログ・サイズの大小・スピードやトルクの違いなど用途に合わせたくさんの種類があります。
サーボはプロポと違うメーカーでも大丈夫ですが、コネクターの形状が違ったり本来の性能を引き出せない場合もあります。
初心者のうちはプロポと同じメーカーに統一した方がいいと思います。
参考:ラジコンのサーボはどれを選べばいいの?「RCカー用サーボの種類と特徴」
ECS(アンプ)
画像引用:ヨコモ
ESCは受信機で受けた信号を電圧に変え、モーターの回転数(=マシンの速度)をコントロールします。
スピードコントロールアンプ・ESC・アンプなどと呼ばれています。
参考:ラジコンのアンプはどれを選べばいいの?「RCカー用ESCの種類と特徴」
高出力のモーターを使用する場合は、それに対応したスピードコントローラーが必要になります。
モーターを高性能のタイプに交換する場合は、手持ちのスピードコントローラーの仕様を確認しましょう。
また、ブラシレスタモーターとブラシモーターのどちらも対応しているタイプと、ブラシモーター専用のタイプがあります。
ただし現在ではブラシレスモーターが普及しているのでブラシモーター専用のアンプは数が少ないです。
モーター
電動RC用モーターとして最もスタンダードなのは、540タイプと呼ばれるモーターです。
通常のモーターの内部には「ブラシ」と呼ばれる消耗部品がありますが、現在ではこのブラシがないブラシレスモーターが普及しています。
先ほどのESC(アンプ)のところでもお話しましたが、ブラシレスモーターは専用のアンプが必要ですが、耐久性や回転効率に優れるというメリットがあると言われています。
⇩ブラシモーター(タミヤライトチューン)
ブラシレスモーターとブラシレス用アンプ(タミヤブラシレスモーター01 18T・ESC 01セット)⇩
画像引用:TAMIYA
参考:ラジコンのアンプはどれを選べばいいの?「RCカー用ESCの種類と特徴」
バッテリーと充電器
バッテリー
電動RCカーを動かすエネルギーとなるのがバッテリーです。
バッテリーにはニカド(Ni-Cd)・ニッケル水素・リチウムイオンなどのタイプがあり、それぞれ対応する充電器とセットで使用します。
参考:ラジコン用バッテリーの種類と特徴「初心者におすすめなのはどれ?」
⇩タミヤニカド(Ni-Cd)1600SP
画像引用:TAMIYA
現在はリチウムイオン(Li-ion)を用いたバッテリーが主流になってきています。
リチウムイオンをさらに細かくわけると、
・リチウムポリマーバッテリー(Li-Po)
・リチウムフェライトバッテリー(Li-Fe)
の2つがあります。
リチウムポリマーバッテリー(Li-Po)は軽量、大容量、ハイパワーが特徴です。
ただし充電方法を間違えると発火したり、放置していると膨張して使えなくなります。
参考:ラジコン用リポバッテリーの正しい使い方「爆発するって本当?初心者でも大丈夫?」
画像引用:TAMIYA
リチウムフェライトバッテリー(Li-Fe)は少し価格が高くなりますが、軽量で安全性が高く扱いやすいので初心者にもおすすめのバッテリーです。
バッテリーを途中まで使った状態からの継ぎ足し充電を行ってもメモリー効果は発生せず、1日に何度も充電と走行を繰り返すような使い方をしても性能の低下が少ないです。
~メモリー効果~
「使いかけのバッテリーを充電して使う」ということを繰り返すと徐々にバッテリーの電圧低下が早くなるのがメモリー効果です。 そのうち充電をしても満足に走れない状態になってしまいます。 バッテリー使用後には放電器(ディスチャージャー)で適切に放電させて、その後バッテリー内部が安定するまで時間をおいて(1日程度)から充電することでよりよいコンディションを保つことができます。 また、メモリー効果が発生した場合は、上記のような適切な使用サイクルを何度か繰り返すことでコンディションを整えることができます。 |
リチウムイオン(Li-ion)を用いたバッテリーが主流になっているとはいえ、価格の安いニカドバッテリーもまだまだ健在です。
充電・放電さえ適切にすれば安全で手軽に使うことができますので、ライトユーザーならこれで十分です。
特にタミヤの1600SPは優れた放電特性を持ちながら、適度な容量と扱いやすいパワー特性でビギナードライバーに最適です。
タミグラやタミチャレといったレースで使用することも可能なニカドバッテリーです。
充電器
画像出典:Amazon
バッテリーを充電するのが充電器です。
チャージャーと呼ぶこともあります。
充電器には家庭のコンセントを電源にするACタイプと、自動車用などの12Vバッテリーを電源とするDCタイプ、そしてどちらも使えるタイプがあります。
充電器は機種によってニカド専用など対応するバッテリーが異なります。
また、ニカド(Ni-Cd)・ニッケル水素・リチウムイオンの全てを充電することが可能なタイプもあります。
参考:初心者におすすめのラジコン用急速充電器はどれ?「RCカー用バッテリー充電器の種類と特徴」
RCカーを組み立てる時に必要なものは?
キットをそのまま製作するなら、それほど多くの工具は必要ありません。
例えばタミヤのTT-02というキットの説明書を見てみると、
プラスドライバー(大・小)、ラジオペンチ、ニッパーカッターナイフ、ピンセット、ハサミ、瞬間接着剤などです。
このような道具があれば、基本的にどんなキットでも組み立てることは可能です。
参考:ラジコンを作るために必要な道具「RCカー制作で揃えておきたい工具」
この他に、ボディを塗装するための塗料が必要になります。
画像引用:TAMIYA
透明のポリカーボネートのボディには専用のポリカーボネート用塗料、スチロール樹脂ボディはプラスチックモデル用塗料で塗装します。
まずは気軽に楽しもう!
新しい趣味を始めるときに、
「後々のことを考えると、はじから高いものをしっかり揃えたほうがいい」
という人もいらっしゃると思います。
それは正しいことですが、まずは気軽に始めてみるというのも大事ではないでしょうか。
せっかくRCカーに興味を持ったのに、
「あれこれ悩んでいるうちに熱が冷めちゃったよ⤵」
となってしまったら勿体ないです。
それなら入門用のセットを買ってすぐに作り始めた方がいいです。
「とにかくラジコンを走らせたい!」というなら完成品を買うのも全然アリです。
なるべくお金をかけずにスタートするというのも大事なことですよね!
まずは1台手に入れて、運転が上達したり、メカに不満が出てきたらより高価なものにステップアップすればいいのではないでしょうか。
さあ、ラジコンを手に入れたらさっそく走らせに行きましょう。
まずはRCカーの基本的な操縦方法から練習していきますよ~
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